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日々感じたことをメモ書き

「ハマるしかけ」を読んでデザインと心理学に関して学んだこと

本書は、とある商品やWebサービスをユーザーに習慣的に使ってもらうためにはどうすれば良いのかということに関して、フックモデル(The Hook Model)に基いて考えていく。  

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

  • 作者: ニール・イヤール,ライアン・フーバー,Hooked翻訳チーム,金山裕樹,高橋雄介,山田案稜,TNB編集部
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る
 

 

フックモデルを構成する4つの要素

フックモデル

Hooked Model

多くの人は時間があればTwitterやFacebookを開く。少しでも退屈になればInstagramを開く人もいるだろう。そして何か疑問があれば無意識にGoogleを開いて検索する。 これらのWebサービスはどのように人間の行動を習慣付けさせているのか。その1つの答えとしてフックモデルという、人間の行動を習慣づけさせるフレームワークが生み出された

 

このトリガーは以下の4要素から構成される。

  1. トリガー(きっかけをもたらす)
  2. アクション(行動をうながす)
  3. リワード(報酬を与える)
  4. インベストメント(投資させる)

 

① トリガー(きっかけをもたらす)とは

トリガーとは、行動を引き起こすための原動力。

このトリガーには外的トリガーと内的トリガーの2種類がある。

外的トリガー

コカ・コーラの自動販売機

外的トリガーは、ユーザーが次にとるべき行動を指示することがあり、それは時に誰の目から見ても明らかなものとなる。たとえば、コカ・コーラの自動販売機には、どのような外的トリガーが見つけられるだろうか?

「喉が渇いているんだろう(Thirsty)?」という問いは、「自動販売機にお金を入れてジュースを買う」という、消費者に次にとってほしい行動を誘いかけているのだ。

内的トリガー

内的トリガーとはユーザーの記憶を利用して、次にとるべき行動を連想させるもの。具体的にはユーザーの感情、考え、日課といったものがそうである。 特にネガティブな感情は強い内的トリガーとなる。たとえば、孤独感を感じるときにはFacebookやTwitterを開いて、他人との繋がりを確かめたりする人もいるだろうし、非日常を感じたくて、無意識にInstagramを開く人もいる。

 

② アクション(行動をうながす)とは

さきほど紹介したトリガーがあっても、ユーザーが行動を起こさなければトリガーの意味がない。行動が思考よりも簡単なものでなくては、行動は起きない。

ある博士によると、人間が行動を起こすには以下の3要素が不可欠であるとする。

  1. 十分なモチベーションを持っている
  2. 行動するための能力を持っている
  3. 行動を起こすトリガーが存在する  

人間が行動を起こすために影響を与える6つの要素

デザイナーは常に、ユーザーにとってプロダクトやサービスがシンプルで使いやすいように設計することを意識する必要がある。ユーザーにとっての障害を一つ一つ取り除くことで、結果的にユーザーが次への行動を取りやすくなる。

  1. 時間(行動を完了するまでにどれくらいかかるか)
  2. お金(行動を起こすためにかかる財政的費用)
  3. 身体的な努力(行動を起こすために必要な労力の量)
  4. ブレインサイクル(行動を起こすためにメンタル面で行わなくてはならない努力と集中のレベル)
  5. 社会的な逸脱(その行動がどれくらい他人に受け入れられているか)
  6. 非日常性(行動がどれくらい日常の行動に合うか、あるいは妨害するか)

人間は希少価値のあるものに興味が惹かれる

バルミューダトースター

希少価値のある商品の売上が上がるものとしてAmazonは良い例だ。”残り4点”と表示されていることで思わず、人気だから早く買わないと売り切れてしまうと考えてしまう。 

同じ意味でも言い方を変えるだけで行動が変わるフレーミング効果とは

プロダクトがどういった枠に入れられるかによって知覚が形成されること。

ワイン

たとえばあるAさんにワインの試飲をしてもらったと仮定する。このワインは一杯500円から6000円までのものがある。すると、あるAさんはワインの値段が上がるにつれて、そのワインを堪能するようになった。実はこのワインといのは全て同じワインで、値段の違いも何もない。だけど前提として、ワインそれぞれを値段という枠に組込むことで何も知らない人を錯覚させることができた。 

一瞬で値段を”高い”から”安い”に変える「フレーミング効果」とは?【コピーライティングの心理学】 | こぴたつ

エンダウド・プログレス効果

簡単に言うと、人は目的に近づけば近づくほどモチベーションを上げるというもの。

ウォンテッドリー

これはWantedlyというサービスから画像を引っ張ってきたのだが、Facebookでも同様によくプロフィール欄の記入状況をこのようにグラフ化することで、ユーザーに記入を促進させている。

 

③ リワード(報酬を与える)とは

予測不能な報酬の3タイプがある

  1. トライブ(集団)
  2. ハント(狩猟)
  3. セルフ(自己)

トライブ(集団)の報酬

トライブの報酬は他の人達とつながっていることによりもたらされる。人間は自分自身が受け入れられていること、重要であることといった報酬を求めている。

Facebookに見るトライブ(集団)の例

Facebook

ログインすることにより、友達がシェアしてくれたコンテンツを表示してくれるし、コメントが出てくる。それに、何人の人が「いいね!」を押してくれたか、その時点での「いいね!」の数もわかる。

ユーザーがFacebookおページを開いた時の状態は様々だが、それがまたページを開く動機になる。

ハント(狩猟)の報酬 

ここでの報酬とは情報や資源を意味する。つまり昔の時代の人が動物を追いかけていたように、現代では私たちは情報や資源を追い求めているということ。

Twitterに見るハント(狩猟)の例

ツイッター

たとえばTwitterのタイムラインにはつまらない情報と必要な情報が混在している。この混在により、魅力的で予測できないユーザー体験を演出する。ユーザーはタイムラインに興味をそそるニュースを見つけられることもあるが、見つけられないこともある。

ユーザーはスクロールして、スクロールして、スクロールすることで、価値あるツイートという報酬を探し求めるのだ。 

セルフ(自己)の報酬 

これは個人的な満足に関すること。 

codecademyに見るセルフ(自己)の例

コードアカデミー

Codecademyとは無料でオンライン上でプログラミングを学べるWebサービスのこと。

新しい技術の習得は数多くの失敗の上に成り立つものだが、Codecademyはそれを逆手に取っている。能力が上がるにつれ、ユーザーは自らレベルを上げようと努力し、カリキュラムをこなしていく。

Codecademyの特徴である、習得と瞬時のフィードバックは、それ自体が自己の報酬となり、困難な学習の道のりを有意義なチャレンジに変える。 

  

④ インベストメント(投資させる)とは

ここでの投資とはユーザーに財布を開けてもらうということを意味していない。ユーザー自身が自分の体験を改善するために行うことをここでは全てインベストメントと呼ぶ

Twitterに見るインベストメント(投資させる)の例

ツイッター

例えばTwitterでいう”フォロー”はインベストメントに当たる。誰かをフォローすることで、すぐに何かを得られたり、星印をもらえるわけではない。しかし、ここで言う”フォロー”というのはTwitterにおける投資であり、それによって将来、ユーザーがTwitterをチェックする可能性が高まるのである。言い換えれば自分のお気に入りの誰かをフォローすることで、お気に入りのツイートに出会える可能性が上がるということだ

Adobe Photoshopに見るインベストメント(投資させる)の例

フォトショップ

製品の使い方を身につけるために時間と労力を費やすことも、投資の1つである。 最初は誰もがPhotoshopを利用するのは難しいし、習得に時間がかかる。それでも利用していく内に段々と専門知識や能率が上がることで、ユーザーは達成感を覚えていく。

 

「ハマるしかけ」を読んだ感想

率直に読んでいて楽しかった。普段自分がよく利用するTwitter、Facebook、InstagramといったWebサービスをデザインと心理学の観点から考察していくので、イメージがしやすかった。

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

  • 作者: ニール・イヤール,ライアン・フーバー,Hooked翻訳チーム,金山裕樹,高橋雄介,山田案稜,TNB編集部
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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株式会社VASILYも同じことをまとめているので、気になった方はどうぞ。

海外の消費者心理学の専門家が語る、WEBサービスをユーザーの習慣の一部にする方法[前編] | VASILY グロースハックブログ

海外の消費者心理学の専門家が語る、WEBサービスをユーザーの習慣の一部にする方法[後編] | VASILY グロースハックブログ

  

デザインと心理学に関する記事はこちらも。 

インタフェースデザインの心理学で学んだ6個のこと

  

デザイン初心者はコチラの本が分かりやすくて良かったのでおすすめ。

なるほどデザインを読んでみての感想